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歴史はヤブの中 history buried in the bush [しただ郷]

5月11日

しただ郷の歴史は時とともにヤミではなく、ヤブに埋もれて行きます。今日はしただ郷の歴史に詳しい古老(5歳年長なだけだから、古老じゃなく歴史オジサン?)に案内いただき、2箇所そんな人知れずヤブに埋もれている遺跡を訪ねてみました。

峠のお地蔵さん

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笠堀集落を通る大谷川(五十嵐川源流)右岸の現在の道ではなく、塩野淵から旧大谷集落へ通う道が残っています。大谷川に沿っているわけではないですが左岸側の山越えの道です。
下った方が楽なので大谷ダム(大谷集落)側から塩野淵へと向かいます。入り口からヤブです。(右下)峠にお地蔵さんがあります。(左下)ここで即身仏になった人がいるという伝説もあるそうです。峠を塩野淵側へ下る道は、一箇所水害で大崩れしているとこはありましたが、道型はしっかりしています。多くの通行量があったことが偲ばれます。(上)何よりとてもきれいなブナ林でした。松之山の美人林を思い出しました。
1時間ほどで塩野淵側へ出られました。

木食上人

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弘化年間というので1840年代後半に、しただで木食上人が修行していました。笠堀集落へ行く途中の山中にその修行の場がありました。
小沢を詰め途中から切り立った崖に取り付きます。(上)すごい傾斜でヤブの木々につかまってしか上れません。悪戦苦闘しているとポッとテラス状の箇所に出てそこにその岩屋があります。(下)

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2坪ほどの立派な洞窟に風雪から守られ3体の石仏があります。左上のものが木食上人の作品で台座に「弘化5年」の文字が読み取れます。
この木食上人はここでの修行の後に、光明山に幾つもの作品を残してもいるのだそうです。

今では木食上人を知る人も少なくなり、ましてやこんな山中の岩屋を訪ねる物好きはほとんどいません。

しただ郷の歴史はこうしてひっそりとヤブに埋もれてゆくのです。

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コメント 2

ぽん

下田にそんな所があったなんていいですね。是非ともしただしぜんくらぶでツアーをお願いします。
by ぽん (2015-05-12 06:34) 

モリガメ

行きますか!
でも、上れるかな?
by モリガメ (2015-05-12 07:41) 

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