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友だちの小説 novel of my friend [書籍紹介]

6月3日

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先日嵐渓荘に泊まったり、高城のヒメサユリを案内した中学校の同窓生が、かつて太宰治賞を受賞するような小説を書いています。第12回太宰治賞というと、第9回が宮尾登美子 「櫂」、第13回が 宮本輝 「泥の河」という凄い賞です。村山富士子さんという人で「越後瞽女唄冬の旅」という作品です。1976年受賞なんですが、その頃私は勤めていた小さな会社を辞めたりとかなりのどん底状態にもがいていました。
中学校時代は全く知らない人でしたが、この度一緒に旅(?)をしたのでその本をネットで調べてAmazonで購入しました。太宰治賞を主催していた筑摩書房からでていますが、すでに絶版になっていました。
私たちは子供の頃、家の前で門付や托鉢などをしている人を見かけた世代です。そんな人たちの中に「瞽女」と呼ばれる人たちがいたんですね。「相手にするとまた来るようになるよ!」なんて陰口を大人がたたいていた記憶があります。そのまた昔、ラジオもテレビも無かった頃には、人々にとって「瞽女」さんが来るのが大変な楽しみだったようです。
読んでみると、そんな盲目の女性芸能集団のメンバーの生き方や心の動きをみごとに捉えた作品でした。今から思うとなぜ彼女がそんなテーマを選んだのか?そして今なぜ小説家じゃないのか?人は皆いろいろ事情を抱えて生きています。
ファンになるのが遅すぎましたが彼女の素晴らしい才能が埋もれてゆくのが惜しいです。
せかっくいっしょに2日間を過ごしたのにもっと話をすればよかった!

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コメント 8

えちごびと おやじ@新潟

すごいご友人がいらっしゃるのですね!!!!!
by えちごびと おやじ@新潟 (2015-06-04 00:33) 

はらぼー

素晴らしい才能を持たれている同級生さんがいらっしゃるのですね。
お会いする機会が、きっとまたありますよ(^^)
by はらぼー (2015-06-04 07:44) 

モリガメ

周りに凄いやつはたくさんいるんですが、自分自身がショボいので劣等感に苛まれます。俺は俺でいいかって諦めているんですけどね。

by モリガメ (2015-06-04 09:03) 

lamer

瞽女さんのことを知ったのは高橋竹山の津軽三味線を聞いてからです。
by lamer (2015-06-04 12:49) 

モリガメ

門付とかはご存じなかったですか。

by モリガメ (2015-06-04 13:00) 

JUNKO

立派な同級生がいらっしゃるのですね。岩下志麻が演じた瞽女さんを思い出しました。
by JUNKO (2015-06-04 21:44) 

モリガメ

偉いやつです。

by モリガメ (2015-06-05 10:28) 

sig

こんばんは。
まだ小学校に上がる前に、長岡の自宅に瞽女さんを迎えて、近所の人たちが集まって唄を聞いている情景を見た記憶があります。すばらしい同級のお友達をお持ちですね。
by sig (2015-06-06 23:50) 

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