ピエール瀧 Pierre Taki：モリガメの・しただ写真塾：SSブログ

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ピエール瀧 Pierre Taki　[写真] [編集]

9月13日

今日の「海女ちゃん」ラストシーンより
From the last scene of NHK's "Amatyan" today

元電グル（電気グルーヴというテクノのバンド）のピエール瀧さんってどういう人なんだかよくわからないです。私はこの人をビール瓶で何度か（3回くらい）殴った仲なのに？といってっも仕事（撮影で）、しかも撮影用のマツヤニ製のビール瓶でです。確か１本7～８，０００円はしたと思います。実験写真のプロでもあったので、高速瞬間撮影が得意でした。そこで音楽雑誌（ロック）から依頼がありうちでやることになりました。高い瓶だし、殴ると髪がマツヤニでベタベタになります。テスト、本番分含めて支給されたのは１０本ほどです。うちの目黒のスタジオでテストして、六本木スタジオで本チャンです。確実に瞬間を捉えるために光電管にするか音でひっかけるか迷いましたが、音にしました。瓶で頭を叩いた音をマイクで拾い遅延装置で調整してストロボを発光させるのです。その間シャッターは開けっ放しなので、暗い中でやります。いろいろテストして、と言っても実際にビール瓶でやったのは３本分くらいです。結構心配なものがありましたが決行するしかないです。
六本木スタジオってタレントがよく使うところらしく、「スマップの〇〇さん、〇スタに入りまーす！」なんて中でアナウンスされていたりします。人物や通常のブツ撮りとは違う特殊撮影なのでスタジオの助手さんに頼むわけにもいかず、こっちのスタッフを３人ほど連れて行きました。一からセットを組んで瀧さんを待ち、来たらすぐ殴ってポラロイドで確認します。デジタルじゃない時代です。ポラは確認用でその後本番をフィルムで撮るのが普通です。フィルムで撮った時どんな瞬間が撮れているかわからないので、ポラ入稿です。4×5だったか6×7だったか覚えてませんがいずれにしてもポラで入稿しました。2～３枚ポラを切ってＯＫが出たので瓶も少し余りました。何とかバッチリで良かったですが、出来て当たり前の世界ですから無理してドヤ顔で通しました。
今でもわかりませんが、その頃はピエール瀧さんがどんな方かよくわかりませんでした。うちの若い連中は大騒ぎしてましたけど。多岐に渡る才能のある人ですね。仕事とはいえ、こんな人を殴るなんて！